Raspberry Pi 4 model BにCentOS 8をインストールして、Wi-Fiにつなげるまでの工程を説明していきます。OSイメージファイルの取得、SDへの書き込みはWindows PCを利用します。
Raspberry Piを持っていない方でも、こちらを購入すれば必要なものが全てそろっているのですぐにRaspberry Piを使い始めることができますのでお勧めです。
CentOSのイメージをダウンロードする
Raspberry Pi 4用のCentOS 8のイメージファイル(モデルBでも動きます)を以下のリンクからダウンロードします。
https://people.centos.org/pgreco/CentOS-Userland-8-aarch64-RaspberryPI-Minimal-4/

CentOSイメージファイルを解凍
ダウンロードしたファイルは圧縮されています。こちらを解凍する必要があります。圧縮、解凍アプリを何もインストールしていない場合、このファイル形式の圧縮ファイルは解凍できないと思います。そのため、回答するためのアプリが必要です。私は7zipを利用しています。ダウンロードは以下のリンクから。

7zipをインストールしたら、ファイルエクスプローラーからダウンロードしたCentOS 8のイメージファイルを右クリックしてください。【7-Zip】という文字があると思いますのでクリックしてください。【ここに展開】をクリックしてください。ファイルの解凍ができると思います。解凍されたファイルの拡張子はrawです。

SDカードへ書き込む
初めに紹介したスターターキットにはマイクロSDカードがついていますが、マイクロSDカードについても別途紹介します。用途にもよりますが、32Gほどの容量があれば困ることはないと思います。
では、ダウンロードしたファイルをSDカード書き込んでいきます。私はいつもbalenaEtcherを利用してSDカードにOSを焼いています。とてもシンプルで使いやすいのでお勧めです。

ここからはbalenaEtcherを利用したOSのSDカードへの書き込みについて説明していきます。インストールしたbalenaEtcherを起動してください。また、SDカードがPC上で読み込める状態にしてください。
SDカードをPCのUSBポートで読み込むにはSDカードリーダーが必要です。(SDカードスロットがPCにある場合、必要ありません。)
最初に初回したラズパイのスターターキットにはSDカードリーダーが入っていますが、おすすめのSDカードリーダーのリンクを張っておきます。
Anker 2-in-1 USB 3.0 ポータブルカードリーダー
私はこれを使ってます。シンプルで使いやすく、コスパもよいです。USB3.0対応。
typ-cに対応しています。
ではSDへの書き込みについて説明していきます。balenaEtcherを起動してください。

【Select image】をクリック。ファイルが選択できると思います。先ほどダウンロードして回答したCentOSのイメージファイルを選択してください。
次に、【Select target】をクリックしてください。PCに差し込んでいるSDカードが選択できます。差し込んでいるSDカードが一つだった場合、自動的にそのSDが選択されます。選択したら、【Flash!】をクリック。

【このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?】と表示されたら、【はい】を選択しましょう。あとは待つだけでSDカードにOSを書き込んでくれます。

簡単ですね。書き込みが終了したらFlash Complete!と表示されますので、balenaEtcherを終了して大丈夫です。

Raspberry Pi 4BにSDを挿入
SDカードが完成したら、あとはSDカードをラズパイへ差し込んで電源を入れるだけです。
これでRaspberry Pi 4BへのCentOS 8の書き込みが完了しました。
CentOSの初期設定ではrootユーザーのパスワードは「centos」です。
パーティションの設定
ログインして最初の作業ディレクトリにREADMEというファイルがあります。このファイルには次が記述されています。
== CentOS 8 userland ==
If you want to automatically resize your / partition, just type the following (as root user):
rootfs-expand
この指示に従って、パーティションを広げるためにコマンドを打ちましょう。
# rootfs-expand
そして、再起動。
# reboot
これでパーティションをリサイズできました。
Wi-Fiの設定
今の状態ではWi-Fiを利用することができません。Wi-Fiのアクセスポイントを探そうとしても何も表示されないと思います。試しに、Wi-Fiの確認をしてみましょう。
# nmcli d
Wi-Fiにつての情報は何も表示されないと思います。
ラズパイ上のCentOSでWi-Fiを利用するためのファームウェアが必要ですので、ダウンロードします。初めに、ファームウェアをダウンロードするために、gitを使うので、gitコマンドのインストールから始めます。次のコマンドを実行してください。
# yum -y install git
では、ファームウェアをダウンロードします。
# git clone https://github.com/RPi-Distro/firmware-nonfree.git
配置します。
# mv /lib/firmware/brcm{,.org}
# cp -R firmware-nonfree/brcm /lib/firmware/brcm
ファームウェアのアップデートなどを行うためにrpi-updateをダウンロードします。
# curl -L --output /usr/bin/rpi-update https://raw.githubusercontent.com/Hexxeh/rpi-update/master/rpi-update
# chmod +x /usr/bin/rpi-update
ファームウェアをアップデートして再起動。
# rpi-update
# reboot
これで、Wi-Fiのアクセスポイントが表示されるようになりました。確認してみましょう。
# nmcli d
wlan0の情報が表示されていると思います。では、Wi-Fiにつなげる設定をしていきましょう。Network Management TUIというものを使用します。次のコマンドを入力してください。
# nmtui

【Activate a connection】を選択してください。キーボードの矢印キーで移動し、【Enter】で選択です。
Wi-Fiのアクセスポイントが表示されていると思います。接続したいアクセスポイントに移動して【Enter】を押してください。

パスワードを求められるので、Wi-FiのSSIDのパスワードを入力して【Enter】。これでWi-Fiは接続できました。
このアクセスポイントに自動でWi-Fiを繋げたい場合、Network Manager TUIを利用して次の設定が必要です。
# nmtui

【Edit a connection】を選択してください。自動接続したいWi-Fiの上で【Enter】。設定画面が表示されます。
【Automatically connect】というところにX印を付けます。X印はスペースキーで消したりつけたりできます。また、【Avallable to all users】のX印を付けておくことで、どのユーザーでもWi-Fiが使えるようになります。

これでWi-Fiの設定は完了です。
最後に
今回は、ラズパイ4BへのCentOSの書き込み、Wi-Fiの設定について説明しました。これから、CentOSや、Raspberry Pi OSでIPアドレスを固定するための方法などを配信していく予定です。今後ともよろしくお願いいたします。
最後までお読みいただきありがとうございました。